経済は転売で成り立っている

経済は転売で成り立っている

経済は転売で成り立っている

転売に対する正しい理解

日本で転売行為への風当たりが強くなっていますが、
転売はモラルに反する場合を除いて、基本的には悪いことではありません。
それどころか、社会の仕組み自体が転売行為を内在しているとも言えます。

転売というと聞こえが悪い様ですが、経済は転売で成り立っています。
例えば、以下の様な流れがあったとします。(もちろんこの流れではない場合も多いと思いますが、例として)


1.お店から農家が種を買う → 農作物を中間業者に売る
2.農家から中間業者が農作物を買う → 中間業者がスーパーに農作物を売る
3.中間業者からスーパーが農作物を買う → スーパーが飲食店に材料を売る
4.スーパーから飲食店が材料を買う → 飲食店がお客さんに料理を売る。

1~4は全て転売です。
転売を商売として成り立たせるには、安く仕入れて、高く売ることが必要です。
しかし全く同じ物であれば、当然安いものを買うので、
何らかの付加価値を付けなければ転売が出来ません。

1番では種を農作物に育てるという付加価値
2番では在庫リスクを全て受け持ち、必要な商品だけ、必要な数量だけを個別に送るという付加価値
3番では在庫リスクをある程度受け持ち、必要な商品だけ、必要な数量だけ、個別に提供するという付加価値
4番では材料を美味しい料理に変えるという付加価値

しかし世の中で非難を浴びやすいのは、2番に類する行為だけです。
なぜでしょうか。

それは2番の付加価値が目に見えにくいからです。
1番と4番は物自体が変化していますので、付加価値が目に見えて明快です。

それに対して、2番と3番は付加価値が目には見えません。しかし、
3番のスーパーは普段の生活に密接に結びついているので、価値を肌で感じることができます。

2番だけは業者を除き普段の生活で目にする機会が少なく、
かつ付加価値が目に見えないのでイメージしにくいものです。

そのため、付加価値の付いていない全く同じものを、不当に高く販売しているかの様に感じてしまうのです。
しかし、前述の様に全く同じ物であれば、誰もが当然安いものを買います。
高い方を選ぶ人がいるということは、何らかの価値が付加されているという事の証明でもあります。


街中の店:りんご 100円 1日で100個売れた
山奥の店:りんご 50円 1日で1個売れた

山奥までりんごを買いに行くとなると、ガソリン代の方が高くつく場合も多いでしょう。
すると例の様に同じりんごでも価値が異なります。このような事も目に見えない付加価値です。

このように目に見えない価値は数多くあります。
しかし需要と供給で市場原理に基づいて価格は決まりますので、
基本的に適正な価値でしか販売できないのです。

つまり、転売で不当に利益を得ている人は、基本的にはいないということです。

市場の歪み調整としての転売

1920年代、30年代にはアメリカで酒が禁止された時代がありました。
すると、マフィアやギャングなどの資金源となる酒の密輸や闇市が拡大したそうです。

このように需要があるものを無理やり禁止や規制したり、安すぎる価格で販売すると
必ずどこかに歪みが生じます。

最近の日本で言うと、チケット不正転売禁止法があります。

例えば、1万円のライブチケットが10万円で転売されているとしましょう。

これはチケットの抽選などで当選しなくても、
ライブに参加できるという付加価値に9万円の値段が付いているということです。

需要と供給のバランスを無視して安く販売しすぎている為に、市場に歪みが生じているのです。

転売を禁止する事は、歪みの解消を禁止することです。
当然、歪みは生じたままになります。

すると、複数アカウントで応募したり、抽選開始と同時に張り付いたり、
(さすがに無いかも知れませんが、関係者の中から闇販売したり、)
した人がこの歪みから割安なライブ参加という価値を得ることになるのです。

歪みがあることによって、本来必要のない不毛な戦いが繰り広げられることになります。
また歪みが無ければ、抽選という無駄な業務自体も不要です。

この歪みの解決方法は、販売元が適正な値段で販売することです。
例えば5万円なら、諦める人も出てくるでしょう。
販売元自らオークションなどで販売するのも良いと思います。
(それらに規制があるなら、撤廃すべきです。)

「それでは5万円払える人しか参加できないじゃないか!」という人がいるかも知れません。
しかし、資本主義とはそういうものです。
80万円しか払えない人は高級車を買えません。それと同じことです。

いくらお金持ちだとしても興味の無い人のライブにわざわざ5万円払う人はいませんし、
購入する人の比率で言えば、大金持ちなんてごくごく僅かです。

同じ程度の経済レベルで、
1万円出してでもライブに参加したい人と
5万円出してでもライブに参加したい人。

どちらの方がよりライブへ参加したい人でしょうか?
当然後者ですし、後者の方に参加してもらうべきでしょう。

1万円の人が抽選でチケットを得ると、4万円分の価値を市場の歪みから得ているとも言える訳です。
転売を規制しても歪み自体を解消しなければ、歪みから利益を得る人が
転売屋から「非生産的な戦いの勝者」へと移るだけです。

つまり、市場の歪みこそが問題で転売は問題ではありません。

問題のある転売

コロナウイルスでマスクの転売が問題になりました。
このような命に関わる様な物を買い占め、
且つ値段を吊り上げる転売に限って、モラルとして問題があります。

しかし、これもあくまでモラルとしての問題です。
本質的な問題は前章で述べたように、市場に歪みがあることです。

仮に転売を規制したとしても、開店と同時にマスクを買う人や
何店舗も回る人などがこの歪みから、需要量に対して割安なマスクという価値を得ることになるのです。
また、マスクの闇販売が横行する可能性もあります。

このように歪みがあることによって、本来必要のない不毛な戦いが繰り広げられることになります。

前章との違いは、これはお金が無い人も含めて皆に行き渡るべきものということです。
値上げをして全員に行き渡らなくなっては困ります。

これは市場原理では解決できない問題です。

・マイナンバー(個人情報として問題があれば、サブナンバーを作る)と紐付けて購入個数の制限
・政府や自治体が大量に買い上げて、関係機関や国民に適切な数量と価格で販売

など何らかの介入をすべきだろうと思います。
ただし、まともな政府等でないなら介入はやめた方がいいかも知れません。

 

記事更新履歴

・2020年2月11日 記事公開
・2020年3月01日 記事更新

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